@article{oai:sojo-u.repo.nii.ac.jp:00000938, author = {田中, 千翔}, issue = {8}, journal = {崇城大学芸術学部研究紀要}, month = {}, note = {修了制作論では、自己をみつめ、自分を取り巻く環境や日々の体験などから、自分が本当に表現したいものが何であるのかを明らかにし、「自分にとってのリアリズム」と、「対象を見えるがままに再現するリアリズム」の双方からリアリズムを再考し、追究した。1章では、過去の自分の作品に明確なイメージやコンセプトがなかったことを指摘し、自分が本当に表現したいものを明らかにするために本研究テーマを選んだことを述べた。次いで2章では、まず、研究テーマのキーワードである「リアリズム」について用語の定義や確認を行った。続いて、自身の過去の体験や、馬好きな家系に育ったという生い立ちを述べ、稿者にとって「馬」は幼い頃から特別な興味をそそる対象であったために、修了制作の主題とモティーフは必然的に「馬」になり、作品のタイトルは「パドック」となったことを説明した。その後、3節において、同主題を再現するに当たって影響を受けたジョージ・シーガルと彼の作風について紹介したが、特に、実際の事物を配して現実の空間や環境を再現している彼の作品から、本物の馬具を装備させるという着想を得たことを示した。さらに4節では、彫刻作品に本物の装飾品をまとわせることでリアリズム表現に問題を投げかけた先行例として、エドガー・ドガ作の≪14歳の小さな踊り子≫を挙げ、それが競走馬の象徴といえる競馬専用の本物の馬具を修了制作作品に装備させるに当たってヒントになったことを示した。続いて5節では、自身の過去の作例を挙げながら、修了制作に自刻像を登場させた理由を述べるとともに、稿者の自刻像制作には、自分のその時の技術を自刻像という形で残すという目的と、自身のその時の技術のレベルを知るという目的があったことを明記した。最後の3章では、エスキースから芯棒制作、塑像制作、型取り、成型、柵の制作、着色へと続き、馬具の装備と配置をもって完成した一連の制作過程について述べた。}, pages = {111--112}, title = {《パドック》自己の体験を通しての彫刻におけるリアリズムの追究}, year = {2015} }