@article{oai:sojo-u.repo.nii.ac.jp:00001265, author = {福田, 真子}, issue = {10}, journal = {崇城大学芸術学部研究紀要}, month = {}, note = {本稿は、絵画における思考過程と表現に関する一試案について考察したものである。本修了作品《Disjointed Paintings》は私が様々な記憶を通して直感的に描きたいと思ったものを描いている。本作品の特徴は、主に張らないキャンヴァスを支持体とし複数のモチーフが描かれた大小様々なキャンヴァス約20枚を雑多に組み合わせて一つの作品としていることである。魚や小腸や喫茶店を中心に自分が気になる物や感覚、それらから連想したイメージ、またそれらのモチーフを組み合わせたり、必要に応じて空想を交えたりして制作を行った。私は制作に取りかかる際に木枠に張られたキャンヴァスを前にすると、これは「作品」だと意識して、頭の中で難しく考えすぎて思うように手が動かず、画面が凝り固まってしまう。その為そういったことを気にせず描く方法はないかと考えた結果、張らないキャンヴァスに描く方法が今の自分に適していると思い実践に至った。 第一章では、これまでにどのような姿勢で制作を続けてきたか、そしてどういった経緯で修了制作に繋がっていったのか過去作品を振り返りながら述べている。 第二章では、絵画における思考過程について触れて、修了制作において魚や小腸などをモチーフに選択した理由、またそれらの原型モチーフからどのようにモチーフを生成していったのかその思考過程を説明している。 第三章で特に重要なのは、絵画における表現についての説明である。木枠に張らないキャンヴァスでの制作動機について述べた後、制作の実践の際に第二章で取り上げた原型モチーフをどのように張らないキャンヴァスに移行させていったかを魚と小腸を例に取り、その生成プロセスについて考察した。 今回の修了制作では、修了制作以前とは方向性を変えて取り組んだが、張らないキャンヴァスに描くことで「作品である」ということを意識しすぎず、「これを描きたい」という欲求に素直に従い制作したことで新しい表現方法に辿り着いた。 また、現在の私はずっと同じスタイルで制作すると(それは良いことであるとも考えるが)やがてそれが手慣れてきて制作する新鮮さや面白さが失われると考える。その為、今後の制作においては常に固定されることなく、つくりたいイメージによって表現媒体を変え、素材・技法・モチーフの選択肢を広げ、制作していきたい。}, pages = {117--118}, title = {《Disjointed Paintings》絵画における思考過程と表現に関する一試案}, year = {2017} }